防災拠点としての道の駅 SSTR2024
ご案内のように、今回の指定道の駅は「防災」をテーマとし、国土交通省が認定した「防災道の駅」や「防災拠点駐車場」指定の駐車場を持つ道を中心に編成しています。
このページでは、「防災道の駅とはどういったものなのか?」といったことを中心に解説し、道の駅の「もう一つの一面」をご紹介したいと思います。
防災道の駅とは?
・都道府県の地域防災計画等で、広域的な防災拠点に位置づけられていること
・建物の耐震化、無停電化、通信や水の確保等ができていて、災害時においても業務実施可能な施設となっていること
・災害時の支援活動に必要なスペースとして、2,500㎡以上の駐車場を備えていること
・これらの整備について。今後3年程度で必要な機能、施設、体制を整えるための具体的な計画があること
など、これらの要件が満たす道の駅の中から、国土交通省が認定した道の駅のことを言います。
現在は36県に39ヶ所の道の駅が「防災道の駅」としての認定を受けており、今後はさらに全国100カ所を目標に整備が進められる予定です。
「防災道の駅」についての行政による詳細情報はこちらをご覧ください。 ( 国土交通省「防災道の駅について」 )
災害時にはこのように、被災地の復旧・支援活動の拠点となるよう、道の駅には有形無形様々な工夫がなされていますが、それらの設備は普段、観光や景観にも配慮され、あまり目立たないように工夫されています。
お気づきですか? 道の駅の防災設備
下の写真は、石川県の指定道の駅「めぐみ白山」の例。こちらは国土交通省から「防災拠点自動車駐車場」に指定された駐車場を持つ道の駅です。
写真提供:道の駅めぐみ白山
道の駅によっても設備は様々ですが、平常時には普段、道の駅でよく目にする様々なものが実は、防災設備であったりするのです。
能登に集結、「付加価値コンテナ」
道の駅に増設用のトイレなどに、コンテナ型のトイレが置かれていたり、軒先の店舗やスタッフの休憩所として、コンテナハウスなどが置かれているのを見たことはないでしょうか。
写真提供;国土交通省 中部地方整備局
実はこれらは「付加価値」コンテナと呼ばれるもので、災害時には通常の配置場所から被災地の道の駅などに派遣できるよう、コンテナやトレーラーなどの形態になっているのです。
上記の写真の他にも、コインランドリーや診療所、ボイラーとお風呂の機能を持ったものなど種類は多彩。
能登半島地震では、ライフラインが寸断された奥能登の各地にこれらのコンテナが、常設先の道の駅などから派遣され、被災住民の方々の避難生活を支えました。
防災拠点に位置付けられた道の駅の設備は、この他にも意外なものが災害対応設備に変身するように造られているのですが、皆さんはどれだけ見つけられるでしょうか? 今回の指定道の駅では防災の目線で、いつもとは違う道の駅の頼もしさを見つけてみてください。
画像協力;国土交通省 中部地方整備局 道路部 計画調整課 調整係