風間深志からのメッセージ
SSTR2020にご参加の皆さんへ
皆さん、こんにちは。
猛暑が治まり少しだけ秋の気配を感じる今日この頃、如何お過ごしでしょうか?
さて、いよいよ2週間後の10月1日より、私たちの待ちに待った「サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー」(SSTR2020)が始まります。
ですが、今年は世界中を巻き込んだ”新型コロナウィルス感染症拡大”の影響を受けて、私たちのSSTRも初の試みとなる「オープン制」(それぞれが実施出来る日程で行う「My SSTR」)による開催と相成ってしまいました。
この異例のSSTRへの挑戦によって、私(風間)が皆さんに体験して頂きたいものがあります。その一つは素晴らしい「自然の営み」の神秘に触れる醍醐味と、もう一つはこの旅をクリエイトする創造力を通じて、自らの「冒険心」に気づく(触れる)こと、そして「感動」です。これらこそが、私たちバイク乗りの「宝物」と言っても良いでしょう。
とは言え、今や参加台数が5000台にまでに膨れ上がったSSTRの絶大なる魅力の一つは、ゴール後に一堂に会するライダー同士の交流= ”RALLY”(集う)にあることも事実です。ゴールを踏んだ後の、あの仲間との熱い再会や、新たな出会いは SSTRの大きな魅力の一つと言えるでしょう。「それが今年は無いじゃないか!」と、肩を落とす方も大勢いると思います。
しかし、ここで聞いて頂きたいのは、最初の頃のSSTRの話です。
2013年に行った第一回目のSSTRの参加ライダーは、たったの127台(150名)でした。ゴール後、近くのホテルの中庭でパーティーと表彰式。今でも「あの時のSSTRが一番よかったよ!」と言う人もいます。そして、もっと印象的だったのは、その一回目を行うために16名の仲間たちと走った「プレラン」です。
東京のお台場がスタートでした。「夕陽の千里浜で会おう!」それだけを約束し、朝日と共に一斉にバラバラの方向にスタート。夕暮れ迫る千里浜の浜辺に「物干し竿」で作ったゴールへ一人、また一人と、お台場で別れた仲間が集まってくる…。そして、海を赤く染めて沈んでいく太陽を一緒にしみじみと眺めたものです。
朝、太平洋の海に見送られ、夕日に染まる日本海の海原に迎えられたあの感動は、生涯忘れ難いものになりました。(このページ冒頭の写真が、その時のゴールシーンです)
そうなんです。言いたいのは、ゴールの「感動」は決して参集する台数ではなく、そこに至るまで頑張った自分と愛車との長い道のりと、そこに居合わせた喜びを分かち合う何人かの仲間たち、そして、何よりも、そのゴールを海の向こうから祝福してくれる太陽ではないだろうか?という事です。
SSTR開始の10月1日から、本格的な冬の到来前の12月初旬までに、大半の皆さんが出発すると考えれば、期間中のメインとなる土曜日は10~11回。単純に割り算すれば、その日、千里浜に集まる台数はざっと400台以上。とりわけ、当初の開催日と重なる10月の25日(日)と、飛び石連休を伴う10月31日、そして11月21日は、それ以上になるかもしれません。
そう、「千里浜で仲間に出会えない」という心配は無用なのです!
夕刻…、千里浜のゴールを踏んだら、浜辺にバイクを止めて(サイドスタンドの砂への潜り止めは必ず持参して下さい)、後からくるライダーを迎えてください。ガッツポーズでも、ピースサインでも、賀曽利ポーズでも結構です。遥かなる道程を越えてゴールした仲間を讃えようではありませんか!
もし、千里浜を走行中、出迎えてくれた仲間や地元の方がいたら、砂にハンドルを取られないよう気を付けながら応えてください。ピースサインでも、ヤエーでも! この時生まれる一体感、それは、初参加の方には経験の無いものでしょう。
千里浜に沈む太陽という自然の営みに迎えらえた感動
自らが創造した冒険の旅を果たした感動
そして仲間や地元の方との一体感がもたらす感動
すべて、SSTRを走り終えた皆さん自身が勝ち得た感動なのです。
ゴール後の「感動」を味わったら、千里浜レストハウスの2Fに設置した「ゴールカウンター」でゴール受付(フィニッシャーバッチを貰う)を。会期中、少しづつ充実していく予定の「SSTR常設展」も見て下さい。そして、浸食から千里浜を守る「一人一砂運動」、千里浜再生募金付き「SSTRの歌」CDへの協力もお願いします。もちろん、SSTRオリジナルグッズも多数そろえています。
現地でのイベントがないとの声も聴きますが、実は「新型コロナウィルス感染症」対策を施した上で、小規模ながらサプライズイベントを、各所で複数回の開催を予定しています。ポスターに掲載されたビッグゲストも登場します。
また、各地の観光協会や施設、団体などからも、様々な形でSSTR参加者の皆さんを歓迎する催事、出店、特典などの情報が続々と登場してくる予定です。ご期待ください。私(風間)も出来る限り千里浜とその周辺にいて、皆さんをお迎え致します。
今回のSSTRは、多分二度と無いであろう開催日を 固定しない「My SSTR」。ご自身の休暇日程と、旅の指向性、気象や道路状況を考え合わせて悔いの残らない出発を行なって下さい。
2020年9月15日
風間 深志