No.3760 野口 哲也さん

「SSTR2023家族DE参加計画」

 

SSTR2023への参加計画が浮上したのは自分と長男が去年初参加したSSTR2022後の7月・・・ 未だSSTRの余韻が冷めないほど長男と話が盛り上がった時期に奥様がポツリと『私も行きたいな~』が始まり。

そして同年9月に満を持してHONDAレブル250Sをタイミングよく手に入れ奥様は25年ぶりにリターンライダーとなりました。そして2022年末、SSTR2023参加について本格的な話し合いの場が開かれます。

 

我が家は自分と奥様・長男・長女の四人家族。

娘は知的障害のダウン症ですが幸いにも幼少期から周りの親切な多くの方々に支えられ特別学級をへて特別支援学校へ入学。 去年の2022年4月に障害者雇用ではありますが見事に就職。同年9月には自分の扶養を外れ一人前の社会人として一緒に生活を してきました。

ただそれまでの経緯もありけっして外交的ではなく家に引きこもりがちで誘ってもあまり付いてくるような事はあまりありませんでしたが 働くことで活動範囲が広がり色々な人との出会いや経験することでよく外での話を笑いながらすることが増えました。 そんな時だったのでこれはチャンスと思い娘をSSTRに誘ってみたところ『行く!』と言ってくれました・・・(感動・・・)。

これで自分がV-ST250で娘と障害者タンデム・奥様がレブル250S・長男がMT-25と国内メーカーの250cc三車種での家族DE参加計画となりました。

 

そんなこんなでSSTR2023家族DE参加計画が始動したのでしたがまず一番の問題は休みの取得と費用・・・ 福岡県からの参加となると事前移動日とSSTR当日を含めても最低4日が必要。(とても九州からSSTRスタートしようとは思いません) さらに中部まで行くのならば行きたい所を回ってみたくなるもの。やはり1週間は必要です。

去年は長男と二人での参加は1週間の休みを取りSSTR以外にも色々な所をキャンプしながら走りましたが

今回は四人家族でしかもみんな働いてるのでまずは約1週間の休暇を各自取得する事。

休暇は早めに職場と交渉しご迷惑をお掛けしながらも何とかなりました。

費用は各自の手持ちと使っていなかったマイナポイント四人分を旅費に割り当ててあとは全国旅行支援を併用する事で

思ってたよりも費用を抑えることに成功。難関となったエントリーにも無事成功しあとは着々と準備する事となりました。

 

そして次なる問題。奥様が全然リターンライダーどころではなくほぼ初心者に返り咲いた事・・・。

25年ぶりという事もあるのでこれは走りこむ事で解決するしかありませんでしたが都合が悪い事が多く重なりSSTR本番までに 思ったよりも走りこむ事ができずについにやってきたSSTR2023事前出発日の5月22日。

 

5月22日夕方に福岡県北九州市門司港をフェリーで出発。23日~24日にかけて大阪からSSTRスタート地点を決めた静岡県伊東市に向かって 各観光名所を経由しながらゆったりまったりとツーリング。

そして25日SSTR本番。

今回娘にはSSTRのタイムキーパー役と道の駅スタンプ押し役を任せました。

自分から見ても知的障害がある娘には時間の管理は難しいとは

思いましたがあえてその任を託し娘も予習しながら備えてました。長男には奥様レブルのサポート役を任せました。

伊東市を日の出に出発し箱根→御殿場→松本を経由し安房峠(有料)へ。 この頃から長男から奥様がかなり疲労してると報告があり千里浜まではまだ距離はあるので様子を伺いながらの走行となり

ましたがその後は休憩回数を増やし高速道路を利用するなどで何とか千里浜にゴール。

 

ゴール後は全員疲れも吹っ飛び大喜び!天気も良かったのでキレイな千里浜を家族全員で眺める事ができました。

言ってませんでしたがここで自分の夢の一つ『家族全員でロングツーリング+SSTR完走』が成就!感激でした。

風間さんからもお声を掛けて貰って喜び倍増です。

 

達成後最初に思ったのはこの地に来るまでにご迷惑をお掛けした方々やご協力してくれた多くの方々に感謝。

本人にとっては難題だったタイムキーパー役とスタンプ役をしっかりとこなしてくれた娘。

ほぼ初心者と化した奥様をシッカリとサポートした長男。

そしてヘトヘトになりながらも千里浜まで走りきった我が家の大黒柱の奥様!よくがんばりました!

子供たちのサポートのおかげで自分はタンデム走行と先頭の役割に集中する事ができ大変助かりました。

 

日常は親らしい事はしない自分です。子供に対しては甘やかしてばっかりで友達と接するような育て方をして奥様と共によく悩みもしましたが

今回SSTRに家族で参加し協力し合って完走する事で子供の育て方が正解とは言いませんが間違ってはなかったと思えています。

 

日頃忘れがちですが家族に感謝です。

 

その後は無事に自宅まで帰りました。 今回の冒険?が家族それぞれの何かの役に立てれば幸いです。

 

SSTR運営やボランティアの方々、各関係者の方々に深く感謝いたします。

家族四人揃ってこのようなイベントに参加できる事は最初で最後だったかもしれませんが間違いなく最高の思い出となりました。

可能ならばまた来年も参加してみたいですね。