SSTR歓迎事業 返礼企画 MOTO/NOTO(モトノト)~その1~
「MOTO/NOTO」執筆に当たり
記念すべき10回目の全日程を無事に終えることができたSSTR。
今回は地元の歓迎ぶりも一入で、石川県の多くの自治体では、街をあげてのSSTR応援企画や、ライダーおもてなし事業が展開されていました。
それらを案内したこの記事を事前に読んで能登を楽しまれた方も多かったようで、
取材をしながらゆく先々の道の駅などで出逢うライダーから「今回地元の歓迎がいつも以上に熱いですね」というお声を頂戴したのはありがたい限りです。
本文は、SSTRの第10回開催を記念して行われた「応援・おもてなし事業」への返礼を目的とした企画。
タイトルは、バイクをあらわす「モト」と「能登」の音の響きをかけて、「 MOTO/NOTO(モトノト)」としました。
当初は、そうした応援・おもてなし事業の現場を隈なくお伝えすることを目的としていたのですが…。
東の海からスタートするSSTRのルールにのっとって取材を開始した結果、どうしても一か所一か所の滞在時間は短いものになってしまい、奥深い取材をすることはできませんでした。
そこで、ひとまず筆者が体験した内容を記事として公開しながら、読み手の皆さんにもご協力をいただこうと、他力本願な企画を思いついた次第です。
「え、もう行っちゃうの?」というくらい足早な記事に、
「いやいや、ここはもっとこんな楽しみ方ができたんですよ」とか、
「ココにこんな素敵な地元の方がいらして、こんなにお世話になったんです」などなど、
FacebookのSSTRコミュニティー上で肉盛りをしていただきながら、皆さんと一緒に、SSTR応援・おもてなし事業でお世話になった能登各地の皆さんに「ありがとう」の気持ちを表していく。
そんなコーナーにしていきたいと思っています。
読まれた方が「そうか、じゃぁ次回のSSTRで寄ってみようかな?」と思ってくださったとき、この記事は完成。
いろいろ思い出しながら書いていきますが、早速瞼の裏に、能登のあのきれいな風景が浮かんできましたよ。
ではでは、MOTO/NOTO 皆さんと一緒に出発します。
「1.5泊2日」で能登を走る距離を稼ぐ
住まい最寄の海岸から日の出と共に出発して千里浜を目指すこと自体も大変ですが、その先、能登を1泊2日で周りきるとなるとさらにハードルは上がります。
そこで今回は、SSTRのルールにのっとりつつも、能登半島に最も早く到達できる方法を見つけ、千里浜に日が没する前に能登半島の街々をなるべく多く走破しようと目論みました。
検索の結果、名古屋から東海北陸道を使って北上し、何事もなければ昼前には能登半島入りできることが判明。
地図アプリによると、新東名を使えば東京から名古屋までは4時間弱。
「前泊かよ?」という言葉が頭をよぎった時、“SSTRの先輩”から「インターネットカフェを利用すれば格安だ」と聞いて、早速名古屋の港湾地区に程近いネカフェを予約。
こうしてなんとか「前泊先」を確保しました。
はじめての「ネカフェ前泊」
二輪車定率割引を利用して走る深夜の新東名、トラックのスリップストリームを味方につけながら、およそ300㎞彼方のネカフェに到着。
と、そこには既にSSTRライダーたちが就寝中。
中京圏のナンバーが多い中、石川県ナンバーのバイクがとまっていたのが印象的でしたが、彼らと交流を図ろうにも、既に深夜1時。
仕方もなしにいそいそと、予約した個室に転がり込みました。
室内はテント一張りほどのスペース。
それでも、窓からの眺望を楽しむでもなし、夜明け前まで仮眠をとるにはこれで十分。
素泊まりでしたので利用しませんでしたが、お腹が空けば部屋のインターフォンで、好きなメニュ―を注文もできるので便利です。
料金はたったの1,530円。
今回は能登をまわる時間を多くとるために利用しましたが、ネカフェは全国に点在しているので、うまく利用すれば、様々なルートから千里浜にアプローチできるようになるので、SSTR×ネカフェ泊は案外相性がいいのかもしれません。
そんなネカフェデビューから一夜明け、いよいよ出発の時を迎えました。
5月21日(土)名古屋の空は残念ながら曇っていて、雨もぱらつき、日の出を拝むことはできません。
それでもスタート地点に集まった人々の健闘を祈りつつ、ここから出発。
すぐさま高速に乗り、飛騨、富山と一気にバイクを日本海側へ進めていきました。
七尾市
能登食祭市場
今回、能登半島最初の到達地となったのが七尾市にある道の駅「能登食祭市場」。
駅の中には街自慢の新鮮な海の幸が並んでいます。
こちらにはお昼過ぎに到着しました。
お腹も減っていたので、こちらでは能登名物の「のどぐろ」とマグロ(トロ入り)のお寿司を購入。
見た目は小さなパックでも、さすが港町のお寿司。
トロは口の中でとろけ、のどぐろのプリっとした食感、これはかなりの贅沢です。
お店の方のお話によると、「これらのお寿司は職人さんが一貫一貫本気で握ったお寿司で、忙しいSSTRライダーの皆さんのために、ちょうどいいサイズにしています」とのこと。
確かにSSTRでは次のポイントへと急がねばならないので、あまりゆっくりしていられないのが常。
こんなに立派なお寿司を500円/1パックで食べられだけでも幸せですが、先を急ぐライダー達にへの心配りは実にありがたいものです。
石川県内では今回、SSTR10周年を記念して、能登の12市町で記念のご当地ステッカーが配布されていたのですが、
七尾市ではこれとは別に3種類のステッカーが用意されていました。
これらのデザインは、七尾市を舞台にして描かれた週刊スピリッツで連載中の大人気漫画「君は放課後インソムニア」をモチーフにしたスペシャルバージョン。
この作品は今年アニメ化と実写化が決まっっているのだそうですが、そのうち2種類の柄は明かされていませんでした。
アニメには詳しくないけれど、「ご当地限定」と言われると、集めたくなるのがツーリングライダーの性というもの。
3枚のステッカーはお寿司をいただいた能登食祭館の他、
- 和倉温泉お祭り会館
- 道の駅「のとじま」
で集められるということなので、それぞれの場所に出かけてみることにしました。
和倉温泉お祭り会館
まず訪ねたのは、和倉温泉お祭り会館。
ステッカーがもらえる以外の事前情報は全くゼロの状態で尋ねたのですが…、
そこで出逢ったのは、極彩色のお祭り飾り。
七尾市には、青柏祭(青柏祭の曳山行事)、能登島向田の火祭、石崎奉燈祭、お熊甲祭(熊甲二十日祭の枠旗行事)といった数々のお祭りがあり、その文化が脈々と継承されていのだそうです。
このロビーにも、お祭りのお囃子の音が流れていて、この場にいるだけでなんだかウキウキしてきます。
こちらは、かわいく出迎えてくれるご当地キャラの「わくたまくん」。
入場料を支払えば、「わくたまくん」の暖簾の後ろにある展示ホールに入ることができます。
この中には、石崎奉燈祭で使用される高さ12~13m、重さが2tの「奉燈」や、青柏祭で使用される、およそ高さ12m、重さ20t、車輪直径2mという巨大な山車の展示を見ることができ、さながらお祭りに参加している没入感が味わえるのだそうです。
しかし、そこは先を急ぐ旅。
今回は残念ながら、展示ホールにお邪魔することはできなかったのは心残りでしたが、思いがけず古くからの街の文化を垣間見ることができたのは大きな収穫です。
これでまた、家族旅行の行き先候補が増えました。
売店で商品を買ってお目当てのステッカーをいただいた後は、
リストバンドの提示でいただけるコーヒーをいただいて、後ろ髪をひかれながら、その場を後にしました。
道の駅「のとじま」
ステッカー欲しさにもう1件尋ねたのが道の駅「のとじま」。
ご多分に漏れず、あまり長く滞在できる時間が無かったので、簡単な買い物をしてステッカーをいただくのみとなってしまいましたが、こちらは能登島産の旬のお野菜や地元の主婦の方々が真心込めて作った加工品などを販売している施設。
近隣にキャンプ場も点在しているので、もし能登島でキャンプツーリングをするのであれば、食材の買い出しにも便利なのだと思います。
また、道の駅のとじまの向かいには、石川県能登ガラス美術館があり、世界各国の現代ガラス作家の造形作品を中心に、古今東西400点近くの作品が収蔵されています。
SSTRでゴールを目指しながらというと、どうしてもこうした名所をさわりだけ見てスルーせざるを得ないのは惜しいところですが、ステッカーコンプリートの誘惑に誘われて、こうした施設があることを知ることができたのもうれしい収穫。
結局こちらも管内の見学は次回へお預けとなってしまいましたが、ガラスを身近に楽しめるワークショップも行っているそうなので、次回のSSTRではアフターに十分な余裕を持たせたうえで、じっくりと見学したいと思います。
こうしてアニメコラボステッカーはコンプリート。
NANAOステッカーは翌日、のと里山里海ミュージアムでいただきました。
このほか七尾市では、5/21~5/29のSSTR期間中にSSTRライダーを歓迎する特製看板が市内の5箇所に設置されていました。
設置場所:
①和倉温泉運動公園ヨットハーバー駐車場付近
②和倉消防署付近
③のと里山里海ミュージアム付近
④能登島大橋付近
⑤妙観院付近
⑥道の駅いおり
今回筆者は探しあてることがでませんでしたが、皆さんはご覧になったでしょうか。
「その2」へ続く
さて、旅はまだまだ序盤ですが、この辺で一息。
その2でも相変わらずあたふたとSSTRおもてなしの街を巡りつつ、千里浜ゴールを目指します。
お楽しみに。
写真協力;栗栖国安様 (能登食祭市場、正面入り口の写真)