第8回 SSTR(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー)
実施期間:当初の予定:2020年5月23日(土)〜5月24日(日)
コロナ禍による延期後の開催期間:2020年10月1日(木)~2021年3月31日(日)
ゴール地点:石川県「千里浜なぎさドライブウェイ」
ゴール受付:石川県羽咋市「千里浜レストハウス」2 階特設会場
付帯イベント会場:
- 石川県羽咋市「千里浜レストハウス」:SSTR 常設展
- 石川県羽咋市「コスモアイル羽咋」:SSTR 2020 Riders Meet in 羽咋
- 石川県羽咋市「ホテル ゆ華」:トークショウ
- 石川県輪島市「道の駅 赤神」:期間限定 特設 SSTR Café
- 石川県輪島市「道の駅 赤神」:トークショウ
- 石川県七尾市「輪島キリコ会館」:トークショウ
- 石川県羽咋市「千里浜なぎさドライブウェイ特設会場」:地元芸能(太鼓・よさこ
い)、トークショウ他 - 石川県羽咋市「千里浜レストハウス特設会場」グランドフィナーレ
参加台数(人数):4,961台(5,131人)
コロナ禍で模索したゴール(開催)までの「道」
The "Road" to SSTR
年を追うごとに増え続ける参加台数。
8回目となる今年のSSTRは、5,000 台の募集に対し、7,000 名以上の応募があり、募集開始後わずか 5 時間で参加枠が埋まり、更に約 1,800 名のキャンセル待ちも出るという大変な人気ぶりでした。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大による政府の緊急事態宣言(令和2年4月7日発出)を受け、事務局は2020年4月10日に、当初予定していた5月開催を断念。
開催を10月24~25日に延期する旨を発表しました。
その後も繰り返し押し寄せるコロナ禍に対し、事務局は「参加者が一堂に会することを避けた開催形式」を模索。
8月末、既に発表した延期内容をさらに改め、10 月 1 日~翌年 3 月 31 日の期間の内で参加者が自由に日程を決めることができるようにし、これを「My SSTR」と称して開催することを発表しました。
ただ10月24日については、4月の発表段階で既に宿泊予約をした方に加え、8月発表の「My SSTR」の参加者による宿泊施設への予約集中を避けるため、この日を「My SSTR」方式の対象期間から除外。
加えて、⾧期間の開催への仕様変更にシステム対応が間に合わなかったことから、参加者の走行状況を記録する「SSTR システム」の利用を10 月 25 日以降から可能とし、10 月 1~23 日までの感に走行する場合は、ルールブックに立ち寄り地点のスタンプを押すことで立ち寄り証明とするなど、例年にない処置がとられました。
SSTR史上初のゴール受付の中断
その後、冬季に走ることができない地域の参加者への安全性への配慮や、相次いだ各地の緊急事態宣言発出を重く受け止め、事務局は「My SSTR」の自粛を決定。
2021年1月8日(日)~3月7日(日)までの間、千里浜レストハウスのゴール受付やSSTR常設展示を休業することとし、SSTR史上初めてゴールのカウンター受付を中断をすることとなりました。※
※千里浜でのゴールカウンター受付は中断されましたが、事務局へメールを送信してもらうことで本部が対応し、フィニッシャーバッジや記念品を後日受理することはできました。
異例づくめの6カ月開催
2019年は従来の千里浜(羽咋市)以外に、和倉温泉(七尾市)・輪島マリンタウン(輪島市)の計3ヶ所にゴールを設置し、それぞれの地元の方々から盛大な歓迎を受けていました。
当初は2020年も前回と同様、上記3市にゴールを設け、それぞれ地元の方々と一緒に参加者を歓迎しようと準備を進めていたところです。
しかし、半年間にわたる「My SSTR」方式のSSTRとなることから、ゴールを常設することが難しく、千里浜の仮設ゴール1か所のみとしながら、ゴールする参加者を迎えることになりました。
例えそこに姿はなくとも
通常であれば、風間深志本人がゴール会場で参加者の皆さんを祝福するところですが、長期開催ではそれも難しいこと。
そこで、10月1日~3月31日の開催期間中は、ゴールにある千里浜レストハウスに、風間深志と三好礼子さん賀曽利 隆さんとハイタッチできる「レジェンドライダー等身大パネル」を設置しました。※
※(1月8日~3月7日まではパネルの常設展示を休止)
もちろんゴールした皆さんを直接歓迎できないのは、当人たちとしても本当に残念なことですが、このパネルはコロナ禍ゆえの、いわば「レアもの」。
「一緒に記念写真を撮ってSNS等にアップするのを楽しみにしていた」という方も多く、「異例」であることで、普段にはない楽しみ方もできた(かもしれない)2020年のSSTRでした。
能登3市で付帯イベントを開催
千里浜・和倉・輪島の3ヶ所でのゴールは無くなったものの、コロナ禍に傷んだ3市の観光施設への経済復興支援の一助となるよう、それぞれの街で素敵なゲストの方々をお招きしながら、SSTR付帯イベントを開催しました。
各地のステージを盛り上げてくれたゲストの方々
菅原 照仁 ラリードライバー |
賀曽利 隆 |
佐藤敏光 |
三好礼子 エッセイスト |
福山理子 タレント |
モデル・タレント・ |
MC・多聞恵美 モデル・タレント・ ライター |
金沢在住・タレント |
各市で行われた付帯イベントの状況
10月25日(日)
ホテル ゆ華(石川県羽咋市)ではモトクロス世界選手権カメラマン の佐藤 敏光さんと風間 深志とのトークショウが開催されました。佐藤 敏光さんは、SSTRの第2回大会から毎回ご参加いただいているカメラマン。
リンクの中でも詳しくご紹介していますが、作品ににじみ出る被写体へのリスペクトが世界的に評価されているモータースポーツ界のレジェンドカメラマンです
この日は、敏光さんがご経験されたこれまで色々な世界選手権でのできごとや、ヨーロッパでにおけるバイクの社会的な受け入れられ方等や、SSTRライダーへのリスペクトのお気持ちを熱く語ってくださいました。
11月1日(日)
この日の午前中は道の駅 赤神(石川県輪島市)でのトークショウ。
風間 深志が盟友 賀曽利 隆さんと語るレジェンドライダーのフリートークに多くのライダーが聞き入りました。
そして午後には、会場を輪島キリコ会館(石川県輪島市)に移しタレント の福山 理子さんと風間 深志によるトークショウを行いました。
いづれの会場でも恒例となったじゃんけん大会も行われ、輪島市からの目玉商品「輪島塗SSTRコーヒーカップ」の争奪戦が大変な盛り上がりでした。
11月2日(月)
11月の2日目はコスモアイル羽咋(石川県羽咋市)に場所を移し、「SSTR 2020 Riders Meet in 羽咋」というトークセッションを行いました。
こちらでは風間 深志、風間晋之介のほか、賀曽利 隆さん、 三好 礼子、 福山 理子さん、それぞれの「皆さんにとってのSSTRとは?」という話で盛り上がり、ゲスト皆さんのこれまでのバイクでの旅のお話等も伺うことができました。
3月27日(土)
1月からの一時休止を挟んで最初のイベントとなったこの日は、千里浜なぎさドライブウェイ特設会場(石川県羽咋市)で、風間 深志・風間晋之介・下川原 リサさんらによるトークショウを行ったほか、THE 日本海&北國新聞による「よさこい」の舞が披露されました。
日本海と千里浜の夕日をバックにした迫力のある素晴らしい舞は、自粛自粛の中で久々に観る「LIVE(活力)」。参加者の皆さんも、元気を新たに注入されたようです。
今年も千里浜再生プロジェクトを応援
翌3月28日(日)、千里浜なぎさドライブウェイ特設会場で、風間 深志、風間晋之介によるトークショウなどを行った後、千里浜を浸食から守る活動を続けている「千里浜再生プロジェクト」に寄付金の贈呈を行い、雨のそぼ降る中、参加者と一緒に砂浜に砂を投げ入れる「一人一砂運動」を行いました。
「千里浜再生プロジェクト」はSSTRの開始と同期時に、地元有識者や自治体が千里浜を年々進む浸食から守るべく立ち上げた団体。
今後もあらゆる手を尽くして、砂浜の幅をさらに50m回復させることを目指しています。
千里浜は全国的に希少な、車で走ることのできる砂浜。
SSTRは今後もこの団体の応援を続けていきます。
3 月 31 日 感動のグランドフィナーレ
この日は前日比引き続き、特設ステージでTHE 日本海&北國新聞による「よさこい」が披露され、羽咋市長、宝達志水町長からのご挨拶がありました。
とにもかくにも様々な難を乗り越え、SSTR2020は千里浜の地でグランドフィナーレを迎えました。
毎年夕日を眺めてきましたが、この日の夕日は本当に穏やかな表情で、私たちに「お疲れさん、よくやったね。」と賛辞をくれたような気がします。
SSTR2020アワード発表
毎年、参加者の方々から、ゴールまでのエピソードや、同中に撮影した写真などをを募集し、その中から風間深志の琴線に触れる作品を「SSTRスペシャルアワード」としてこれを称えています。
(今回受賞された方々や、その内容の詳細はこちらです。)
レポート部門では概要を一行にまとめて紹介していますが、それでもウルっときてしまうかもしれないほど。
写真も素晴らしいものばかりで、「SSTRっていいなぁ」としみじみ思えてくる内容です。
例年こちらは千里浜の特設ステージでの発表となりますが、今回はコロナ禍という特殊な事情から、後日SSTRのホームページ上での発表となりました。
データで見る2020年
コロナ禍の影響色濃く
日程や開催方式への変更に加え、開催期間が秋となり、 日の出~日の入までの時間が5 月より短くなったこと、さらには、冬季に向かってオートバイの走行に支障がある状況や、外出自粛要請が出された期間が重なったことなどから出走を辞退した方も多く、参加申込 4,972 台に対し、実走台数は 3,571 台(72%)にとどまりました。
データ;東京コンピューターサービス株式会社
出走率を地方別にみると、北海道や東北地方の北国では、冬季に向かい走りづらい状況から半数程度の出走率となり、中国地方以西では、ゴールまでの距離が⾧いことから、日の出から日の入までという走行可能時間が短くなったことにより、60%台後半と全国平均よりも低い出走率となったと考えられます。
データ;東京コンピューターサービス株式会社
また、全体の 30%弱が未出走となったのは、時間・季節要因に加え、新型コロナウイルス感染症対策としての外出自粛要請が少なからず影響しているようです。
それでも参加者は増員
参加者を年代別に見てみると、下記の表のようになります。
年代別参加人数(申込ベース:年齢未回答者 7 名)
年代層 | 前回の人数 | 今回の人数 | 前回からの増減 |
20代以下 | 377人 | 542人 |
197人増 |
30代 | 423人 | 626人 |
203人増 |
40代 | 1,217人 | 1,543人 |
326人増 |
50代 | 1465人 | 1,921人 |
456人増 |
60代以上 | 358人 | 495人 |
137人増 |
合計 | 3,840人 | 5,134人 |
1,294人増 |
データ;東京コンピューターサービス株式会社
ご覧のように、参加者数は1,294人の増員。
かなり混迷した開催であったにもかかわらず、増員となった背景としてやはり、参加者が自由に日程を決められる「My SSTR」の効果があったものと思われます。
最年少 5 歳、最高齢 83 歳!
最年少の参加者はなんと5歳。
こちらは先述の「SSTR2020アワード」を受賞した、No,3538の野村 義則さん 光希くんの親子です。
「お父さんバイクに乗りたい!冒険がしたい!」 という光希くんの願いを聞いたお父さんとタンデムの練習をして「本番」に臨み見事ゴールを果たしました。
5歳の小さな瞳に、千里浜の夕日はどんな風に見えたのでしょうか。
お話を聞いているだけでもワクワクしますね。
また、お写真はありませんが、今回の最年長は83歳の男性。
昨年に引き続き、ご当人が最年長記録を更新されました。
私たちも末永くバイクを愉しんでいたいものです。
「距離ガバさん」に拍手
SSTRは、速さや優劣を競うものではありません。
ただ、距離やポイントを多く稼いでゴールするのも楽しみ方の一つ。
今年もたくさんの距離、たくさんのポイントをゲットしながらゴールされた方もおられました。
完走者※1の走行データ(参考値:システム稼働後の出走者のみ)
完走台数:3095 台 (参考値) |
平均値 | 最多 | 最少 | |
走行距離 | 455 km | 926 km※2 | 196 km※3 | |
獲得ポイント | 16.3 ポイント | 98 ポイント | 10 ポイント | |
立ち寄り数 | 9.4 ヶ所 | 53 ヶ所 | 4 ヶ所 | |
内 訳 |
指定道の駅 | 1.3 ヶ所 | 5 ヶ所※4 | 1 ヶ所※4 |
道の駅 | 4.0 ヶ所 | 37 ヶ所※4 | 0 ヶ所※4 | |
SA/PA | 4.0 ヶ所 | 53 ヶ所※4 | 0 ヶ所※4 |
※1 完走条件:指定道の駅 1 ヶ所以上かつ獲得ポイント10ポイント以上
※2 青森県八戸市種差海岸スタート
※3 三重県⾧島町スタート
※4 内訳は、各項目ごとの最多/最少で、同一参加者ではない
データ;東京コンピューターサービス株式会社
けがの功名「My SSTR」
今回の様々な変更に対して、参加者の皆様からは一定のご理解をいただきながら、様々な評価も数多くいただきました。
実際に「My SSTR」を始めてみますと、「下見」「伴走」「出迎え」と称して、自身の参加とは別に何度も千里浜を訪れる人がかなりの人数に及び、結果としてこの開催方式は参加者のみならず、地元の皆様からもご好評をいただくことになりました。
これは、SSTRが目指していた「地元への貢献」の一つの形です。
今後も通常の方式と並行して開催するなど、「My SSTR」の継続的な開催を検討していこうと思います。
次回で9回目を迎えるSSTR。
世の中に平穏が戻り、より多くのライダーを迎えてさらに楽しいSSRTになることを心から願うばかりです。
ともかく、この大変な状況を乗り越えてご協力いただきました各方面の方々、そして千里浜に来てくださった数多くの参加者の皆様に心からお礼申し上げます。
本当に本当にありがとうございました。
また、千里浜の夕日のもとでお会いしましょう!
その日まで皆さま、ごきげんよう‼
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