地域交流イベント「MOTOあらうんどNOTO」志賀町での開催レポート

「MOTOあらうんどNOTO」1回目の21日(日)の会場は、志賀町にある「道の駅とぎ海街道」。

こちらでは「風間深志トークショーMOTOあらうんどNOTO」として開催され、地元で石材店を営む一級技能士の中島正士さんと、地元ライダーで三艘の漁船の網元をされている西崎洋英さんが、風間深志と地元の魅力や旅の醍醐味についてのトークを繰り広げました。

今回はこちらの模様を、ダイジェストでお伝えしてまいります。

 

会場となった「道の駅とぎ海街道」

 

中島正士さん(左)・西崎洋英さん(右)

 


中島さん; 5月5日に珠洲市を震源とする地震がありましたが、数年前にも地震があり、その時の震源地は志賀町でした。

私はまだ、大学生でしたが、ものが壊れたりする大きな被害があったのを覚えています。

今回のSSTRでは能登の地震の支援も行っているといことで、ありがたく思っています。

 

風 間 :  私たちはSSTR の他にもう一つ、Social・Support・Touring・Rallyというイベントを「にっぽん応援ツーリング」として半年間にわたって行っています。

これは、ライダー達が様々な町を訪れて風景や人との交流を楽しむ中で、バイクのイメージをプラスの方向へ転換したいと始めたものです。

今日もちょうど最前列の人が緑色のビブスを身に着けていますが、彼もそのメンバーで地元の情報を発信したり、実際に町のための活動も行ってくれています。

また、今回は千里浜のゴール会場に募金箱を設けて、義援金を集めている他、日本赤十字社石川県支部とも連携協力をして必要な手を差し伸べることができる体制を整えました。

 

やはり、バイクが集まるとなると、騒音や事故というマイナスのイメージがついて回るので、そこは地元の方々の理解というのがどうしても欠かすことはできないんですね。

なので、SSTRでは最初から「地域密着」を最も重要なこととして考えてきました。

おかげさまで、137人から始まったSSTRもやはり地元の方々の受け入れが整ったからこそ、1万2千人を迎える大イベントになったんだと思います。

 

中島さん; 10年をかけて地元とのつながりを太くしてくれたこと、もはや石川県を巻き込んで、町の発展に貢献してくれていることは本当にありがたいことです。

最近では50%近くの参加者が初参加の方々だとお聞きしましたが、皆さんはどんなところに魅力を感じておられるのでしょう?

風 間 : 11年やってきているので、この中にはリピーターも多いのですが、最近ではSSTRのために免許を取ったという初心者やリターンライダーなど初めて参加して能登を訪れる方も増えて
きました。

 

最初はゴールのある羽咋市で「おもてなし事業」が始まり、それが今はこうして能登全体に広まっているんですが、やはり地元の方々の歓迎は『SSTRに参加してみたい』、『能登に行ってみたい』と感じる要因になっていると思います。そうしてライダーがツーリングを楽しむことで、能登のためになれているのであればうれしいですね。

西崎さん; そのうちSSTRをきっかけに、「移住した」という方が出てくるといいんじゃないかと思っています。

 

風 間 : そうですねぇ、『能登を愛して住んでしまおう』というところまで、お手伝いができるとうれしいですね。

私たちは能登に魅力を感じて、それを紹介したい気持ちが強いわけですが、能登の方が能登を走って、面白いなぁと思うことはありますか?

 

西崎さん; 能登半島をバイクで廻るときは「外回り」「内回り」として下道で周ることが多いですが、その時々で風景もいろいろ違うので楽しいですね。

特に5月と10月は暑さ寒さも入り混じって、それがツーリングを面白くしてくれているというか、バイクならではの醍醐味が味わえます。

風 間 ; そうですね、特にバイクは車と違って、やぁと声をかければすぐに人と触れ合える。

二輪というのは、人との距離を縮めてくれるようなそういう特殊性がある乗り物だと思いますし、旅先でいただいた親切を、より恩義に感じたりできるのもバイク乗りならではですね。

 

中島さん; 最近は、SSTRをきっかけに、バイクで半島を走ることが一つのトレンドになってきているようで、能登半島に訪れてくれるライダーも多くなっているように感じています。

 

風 間 ;  確かにそれはあると思いますね。
いろいろな「半島」はあるけれど、例えば房総半島や紀伊半島はスケールが大きいから、一日で周ったとするなら「少し走り足りない」という場合もあるけれど、能登半島はちょう
どいい。

距離もそうだけれど、地元ならではの食であるとか、バラエティーに富んだ土地の文化にも触れることができるので、旅の内容も濃くなると思うんです。なのでその魅力は今後も
伝えていきたいですね。

そんな中で、志賀町の「おすすめの味」といったら何ですか?

 

西崎さん;  そうですね、志賀町は「べにす」という深海魚の漁獲高が日本一なんです。

関東ではあまり出回っていないお魚で空揚げやすり身が美味しいお魚なのでお薦めです。

 

風 間 ;  私もいろいろな地域を訪ねて釣りをするんですが、同じ魚でも地域によって全く食べ方が違う場合がありますね。そういう文化に触れると新鮮な気持ちになれますよね。
「べにす」これは覚えておきましょう。

中島さん;  ところで、風間さんのご経歴の中で、「地球元気村村長」というのがあります。これはどんな活動ですか?

 

風 間 ;  はい、これはもう35年やっている「人と自然が調和したライフスタイル」等をテーマにした活動で、全国に110の支部を持っています。

現代人が便利を手に入れるたびに忘れてしまうような、自然のありがたさや大切さを体感によって気づこうという活動なんです。

最近では海洋ゴミ、つまりプラスティックがやがてマイクロプラスティックになって海を汚してしまう。これはもう止めることができない流れだけれど、私たちの暮らしを少し工夫すするだけで、楽しみながら地球のためになることができるんじゃないかと思うんです。

自然との付き合い方を都会のど真ん中で訴えるのは難しいことです。だから多くの地域の人が志賀町に集まってくるということには意義があるんですね。
志賀町のライフスタイルが注目されて、そこに人が集まってくれば、志賀町に住む人たちも、自分たちの町の魅力を再考することに繋がりますから。

そうしたら、僕たちもバイクに乗って応援しに来ようと思います。

特に、志賀町には原発がありますので、ちょっと勇気がいることかもしれませんが、あえてそういう町から「自然を考える町という」アピールをするのも悪くないでしょう。志賀
町元気村ができるといいですね。

 

中島さん;  実はわたしは学生時代に倉敷にいて、そのあとは修行で愛知にいました。今はここで暮らせていることに喜びがあります。

風間さんのおっしゃる「外から見た目」というのは大切なお話で、今日は観光協会の偉い人もここにいますから、しっかり届いたのではないかと思います。

今日はどうもありがとうございました。


こうして「風間深志トークショーMOTOあらうんどNOTO」は和やかに終了。

お集まりいただいたライダーの皆さん、ご参加ありがとうございました。

地球元気村についてお知りになりたい方は、こちらの案内をご覧ください。

「風間深志トークショーMOTOあらうんどNOTO」

◆日時:5/21(日)
◆会場:志賀町/道の駅とぎ海街道
◆内容:
風間深志トークショー(14:00~15:00)

主催:志賀町・志賀町観光協会

聞き手;西崎洋英さん・中島正士さん


その他の町の「MOTOあらうんどNOTO」


22日(月)珠洲市・道の駅すず塩田村 24日(水)穴水町・根木ポケットパーク内 サングリエ