SSTR歓迎事業 返礼企画 MOTO/NOTO(モトノト)~その3~
能登は元気です
6月19日に発生した地震では珠洲市で震度6弱を記録し、市内春日神社の鳥居が倒壊。
お隣の能登市と合わせて7名の方がお怪我をされたと伺いましたが、人名や住民の方々の生活に打撃となるような被害はなかったとのことでした。
発災から4日後の6月23日には、代表の風間深志も珠洲市の泉谷満寿裕市長さんと金田直之副市長さんを訪ねてお話を伺い、
”本当に珠洲之町並みは一部ブルーシートを被せた家屋はあるものの、至って平和で穏やかな雰囲気に包まれており、『義援金』などの必要性について尋ねてみたところ
「この、至って平和な観光地に対しては普段同様“ふるさと納税“などでご支援を頂けたら、本当にありがたい!」と、笑顔の返答だった。”
(6月23日付けFacebook風間深志のコメントより)
とのことで、街が平穏であるとのお話に、ひとまずホっと胸をなでおろしたところです。
本文をもってささやかながら、SSTRを応援してくださっている能登の皆さんにエールを送りたいと思います。
「その2」までは、千里浜の夕陽を目指してあたふたと旅をしていましたが、ここからはゴール後のアフターSSTR。
2日目ということで、これまでよりじっくりと景色や出来事を味わいながら旅を続けてまいります。
さて、どんな旅になりますやら、続きをお楽しみください。
宝達志水町
オムライス100周年
宝達志水町と聞いたら、「オムライス」と答える人も多いかもしれません。
それは、オムライスを考案した故北橋茂男シェフがこの町のご出身であることに由来するのですが、宝達志水町は「オムライス町」として街を盛り上げているところ。
今回のSSTRでは、千里浜におもてなし(お立ち寄り)ブースを設置して、特産品の宝達葛のお餅と共に、レシピを継承したオムライスが先着250名に無料で振舞われたほか、
今年は北橋シェフが洋食店「北極星(大阪)」を創業してから100周年になるのを記念して、SSTRライダーには町内のどのオムライスも100円引きで食べられるキャンペーンを実施してくださいました。
6月30日まで、オムライスを食べまくるスタンプラリーを開催!
「おかえりぃ~!」の意味を知った古民家民泊
そしてコロナ禍で中断していた民泊も復活。
これは、2018年から町の住民の皆さんがSSTRのためにと、イベント民泊の制度を利用して、集落の古民家などを開放。
お国言葉の地域の方々と親しく触れ合うことのできると、ライダーから人気の事業です
実は今回筆者もその一つ、「古民家民泊と住民との交流ふれあい会」でお世話になりました。
お邪魔したのはSSTR初日の21日。
日もとっぷりと暮れてステージイベントが終了してから向かった先はヘッドライト以外の灯りがない、真っ暗な山の中。
「本当にここで良いのか」と思ってしまうほど山深く暗い峠道をしばらく進んでいくと、そこにこつ然と現れた「SSTR宿泊所」の文字。
案内の方についていくと、そこは1間廊下が回廊になっているほどの、とても大きなお屋敷でした。
受付を済ませると、「さぁどうぞ、おあがりください」と招かれた先には、こんなにたくさんのご馳走が所狭しと並べられていました。
これらはみんな、地元のお母さんたちの心づくしの手料理です。
「よもぎ餅は今日つくったばっかりだからね。」
「ササで包んだのは押し寿司、いっぱいあるからどんどん食べてね。」
と、この雰囲気、
まるで実家に帰ってきたようで、あっという間にリラックス。
体に優しい素朴な味の数々に、箸がどんどん進みます。
街のお父さんたちから勧められるお酒を口にしながら、お話に耳を傾けてみると…、
「ほら、ここは山ん中だからさぁ、昔から山のものを食ってきたんだよ。
海からくる人達と海のものと山のものを交換したりして、その他は狩りをしてたまに動物をいただいたりもする、そんな生活を何代も続けてきたんだよ。」
などなど。
フムフムと聞き入っていると、いろいろ昔の文献を持ってきてくれて、古くから続く町の成り立ちなどを愉し気に話してくださいました。
まるで親戚のおじさんのうちに尋ねた時のようです。
お話に夢中になっているうちに、奥のお部屋には床の用意が整い、夜10時には就寝。
なんだか安心したのか、珍しいほどよく眠れました。
こちらに向かうときは闇夜の中を走ってきたので気づきませんでしたが、
翌朝目覚めると、そこには美しい山の風景があり、清らかで涼しい風がそよそよと吹いています。
朝食にもいただいた山の幸。
この優しい味の虜になってしまい、
「まだあさり飯があるのよ、どんどん食べてね。」
と、宝達のお母さんの優しいおもてなしにすっかり根が生えてしました。
それでも、次の街のレポートに向かう為にそうそうゆっくりしているわけにもいかず、ここでお世話になった皆さんにご挨拶。
当初はホテルで宿泊することも考えていたのですが、ホテルでは絶対に味わうことのできない古民家の体験、しかもこの一泊が3,500円だとは破格というよりほかありません。
この旅の中で最も印象に残った町の人たちの笑顔。
次にお邪魔するときには「ただいま」と言って、またお世話になろうと思います。
宝達志水町「古民家民泊と住民との交流ふれあい会」の皆さま、ありがとうございました。
なお、この他にも宝達志水町では、女性のみが利用できる民泊や、キャンプ場なども整備されていましたので、次回はもっと多くの方々に、地元の方々との語らいを楽しんでいただけたらと思います。
志賀町
宝達志水の山を下り、新鮮な空気の中を気持ちよく駆け抜けていくと、いつしか海が目前に拡がりました。
志賀町は羽咋市の北隣に位置する、海・山の自然がとても豊かな町。
こちらは、SSTR10周年を記念して、ライダー歓迎のポスターを作製する力の入れようです。
この中でも案内されているように、
5月22日(日)~29日(日)の間、機織りの神様の伝説で知られる景勝地、「機具(はたご)岩」(別名夫婦岩)の夜間ライトアップが行われたほか、
22日(日)にはSSTR特別航路の遊覧船が運航され、奈良時代から江戸時代にかけて栄えた日本遺産「福浦港」をガイド付きで巡りました。
その遊覧船の受付となっている「旅の駅 巌門」で人気なのが、
こちらのしょうゆソフト。
カラメルのようにあえてある茶色いソース状のものが醤油で、ソフトの甘さに絡むしょうゆの絶妙な風味がとても印象的でした。
このほか志賀町では「ライダーフォトコンテスト」なども実施。
インスタとライダーの機動力があれば、町が自慢の景観をより多くの人にアピールできますからこれは妙案です。
期間は11月末までなので、もしこの後にも志賀町をツーリングする機会があれば応募して、今度は志賀町を応援してみるのもよいでしょう。
この他にも志賀町では、宿泊情報の提供などが行われていました。
穴水町
丘の上から日本海の水平線を見下ろした志賀町を後にして、目指したのは内海の里、穴水町。
海が空と出逢う歴史と文化の里
穴水町ではSSTRライダーウエルカム事業を展開。
5月21日(土)~5月29日(日)のSSTR期間中、国道249号線沿いにある中居ポケットパーク内には、「シーニックポイント」の看板が設置されていました。
町のシンボル「ぼら待ちやぐら」
この期間、歴史民俗博物館や、能登中居鋳物館、そして町の名産である能登ワインのぶどう畑や醸造所など
では、SSTRリストバンドの提示で入館・見学料が無料になるサービスも展開され、町の文化や歴史を感じられる機会を数多く設けてくださいました。
「あなみずセカンドステージ」開催
初日のゴールを終えた5月22日、穴水港湾「あすなろ広場」には、およそ200台のSSTRライダーが集結。
午前11時から吉本光輝町長ご臨席の元、「あなみずセカンドステージ」が開催され、
我らが風間さんも登壇し、地域住民や地元ライダーとの相互交流を楽しみました。
左から、
穴水町観光物産協会会長 坂谷吉春さん
バイク女子部 伊藤幸美都さん、
穴水町 吉本光輝 町長、
SSTR代表 風間深志、
司会をされた 金沢星稜大学 池田幸慶 教授
このイベントの詳細はこちらの記事でご案内しています。
こちらのステージには「まいもん市」も併設され、穴水名産の綿もずくと牡蠣の入った海鮮鍋が振舞われたほか、牡蠣の浜焼きや能登牛の串焼きなどの販売もあり、参加者は各々、地元名産の味に親しんでいました。
また、会場にはフードトラックも立ち並び、革細工の加工体験や、愛車とのツーショットをワインのラベルにできるサービスなどもあり、多くの来場者で賑わいました。
風間さんも革細工加工に挑戦。地元の味を楽しみながら・地元の人々と積極的に交流しました。
現地ではこのほか、SSTR参加者に向けた宿泊情報の提供も行われていました。
一度身を置いて欲しい風情がここに
このあとは、友人とゆっくりと穴水町を観光。
うららかな内海にたたずむ「ぼら待ちやぐら」を眺めながら、海に育まれた町の歴史に思いを馳せました。
穴水は穏やかな光が降り注ぎ、優しい風の吹くところ。
アフターSSTRでは是非皆さんにもこの場の雰囲気を味わっていただければと思います。
石川県
これまでは、市や町のSSTR応援事業を観てきましたが、石川県もユニークなサービスを実施しているので、そちらをお伝えしておきましょう。
石川県がSSTRを強力にサポート
SSTRを毎年支えてきてくださる石川県では、今年SSTRが第10目を迎えたことを記念して、様々な独自イベントを展開しています。
こちらは能登の風景や食・文化などの四季彩を紹介する「能登ふるさと博」とのコラボイベントとして、最大温泉宿泊券20,000円相当の温泉宿泊券などが当たる「デジタルスタンプラリー」や、「SSTR×能登フォトキャンペーン」など、かなり楽しい内容となっています。
特にこの「SSTR×能登フォトキャンペーン」は、応募期間が6月30日までありますので、SSTR出走中、能登を愛車と共に巡った思い出の写真で応募してみるのも良いでしょう。
また、「能登デジタルスタンプラリー」は、スマホのGPS機能を利用して、能登4市5町の景勝地等(地点は順次追加予定とのこと。)のデジタルスタンプを集めるというユニークな企画。
SSTRにちなんだモデルコースも、しっかり紹介されていています。
こちらの実施期間は2023年3月5日(日)までとなっていますので、SSTRロスな方にはおススメ。
これなら、今秋10月1~2日に開催予定の「SSTRプレミアム2022」のアフターも楽しくなりそうですね。
~編集後記~ SSTR第11回目への第一歩は能登への感謝から
SSTR は、東の空に昇った太陽を日本海は石川県・千里浜の海に夕日となって沈むまでバイクで追いかける一日。
そこに多くの人々が各々の夢を描き、時に、人生をかけて挑む人もいらっしゃいます。
初回(2013年10月19~20日)僅か130台で始まったSSTRも、繰り広げられる千人千様のドラマが多くの人々を魅了し続け、今回は過去最多、約9,000台の仲間たちを千里浜に迎え入れるに至り、名実ともに日本最大のバイク・ツーリングイベントへと成長しました。
当然ながら、創案者の風間深志さんと運営陣の力だけではここまでのことはなし得ません。
SSTRの趣旨に賛同し、準備から実施まで、実に多くの方々が時間を割き、労力を提供しながら毎年関わってくださっているからこそ、ここまで盛大なイベントを有難く運営することができているのです。
とりわけ、第10回目を数えた今回は、宿泊先や特別サービス、飲食でのSSTR限定メニューの提供、ステージイベントの企画やSSTRのための特別コースの遊覧船などなど、ライダーを迎える能登の皆様方の歓迎ぶりも一層盛大なもの。
石川県をはじめ、能登・河北郡の12市町の皆さんが、街をあげてSSTRライダー歓迎企画を実施してくださいました。
これを受けて私たちは、能登の皆さんの「日本全国廿浦浦から万障に耐えつつやって区てくれるライダーさんたちを、わが街の暖かさでもてなしたい。」という、本当に暖かい心を受け止めながら、それを胸の中で大切にしています。
さすが短期間に、すべてのサービスを体感することはできなかったわけですが、本文を能登の街々で、歓迎イベントを企画された方々への感謝をお伝えし、さらには各街の魅力訴求に繋げたい。
これを形にしていくことが、11回目のSSTRをより良いものにしていく第一歩なのだと思います。
撮影協力:能登の街の皆さま
SSTR参加ライダーの皆さま
宝達志水町「古民家民泊と住民との交流ふれあい会」の皆さま
写真提供;矢鳴秀樹 様(宝達志水の皆さんの集合写真)
皆様ご協力ありがとうございました。
TEXT: 山本昌彦
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